kidoOooOoooOOom

ゲーム開発やってます

ユヴァル・ノア・ハラリの世界観にハマる

サピエンス全史上巻」を読んだ。

とても面白く、読み始めてからずっとワクワクしながら読み進められた。

最近自分の興味対象である進化心理学にも通じる話で、我々人類=ホモサピエンスの歴史を紐解いていくことで、なぜ現代社会がこのような情勢になり、どのような考え方に根付いているのか、未来にどうなっていくかを考えていくストーリーになっている。

しかも本人による解説動画がYoutubeに上がっていて、無料で全部見れる!

www.youtube.com

動画の7つ目ぐらいまで見たが、サピエンス全史に沿ってかなり詳しく説明してくれていて、本の内容の復習になって良い感じ。

ハラリ氏の英語もとても分かりやすく、英語多読の一貫にもなるので助かる。

kidooom.hatenadiary.jp

虚構が協力を可能にした

このTED動画で分かりやすく説明されている。

www.ted.com

ホモサピエンスが今地球を支配できるほどの力を持てるようになったのは、7万年前にホモサピエンスに起きた「認知革命」によるものだと考えられている。

認知革命によって言語を用いた効率的な社会的やり取りが日常的に行われ、そこから聖書や神話、近代国家の国民主義のような共通の虚構を作り出すことで、大人数の見知らぬ人間同士が協力できる社会を作れるようになった。

この虚構には、「法人」「貨幣」「法律」なども含まれており、自分たちが今当たり前の普遍ルールだと思っている概念は、ホモサピエンスたちが協力を可能にするために作られた共通の神話だと改めて気付かされた。

本来、人間が安定的な社会関係を維持できるとされる人数の認知的な上限は、ダンバー数と呼ばれ、約150人だと言われている。

ja.wikipedia.org

しかし現代社会では、150人をゆうに超える集団で社会関係を維持する必要があり、その維持のために共通の神話=虚構がフルに活躍していることが実感できる。

TEDの動画の中でも下記のように言っている。

どうやって協働しているのか、ほかの動物にはできないような協働を 可能にするのは何か? 答えはズバリ 想像力です。人間は 無数の知らない人たちとも 柔軟性をもって協働することができます。それはこの地球上で人間だけが唯一 想像したり架空の物語を作り それを信じることができるからです。全員が 同じフィクションを信じれば 同じルールや基準や価値観に従って 全員が行動します。

またサピエンス全史上巻およびTED動画の中でハラリ氏は、「貨幣」が最も成功した最強の虚構ルールだと言っている。

確かに、お金は今の人間の根源的な興味関心事に食い込んでいる概念になっているなと同感。

実際のところ お金は 人間が考案し 受け継がれてきたものの中で もっとも成功した例です。 全ての人が信じる唯一のストーリーだからです。 全員が神を信じているわけではありません。 全員が人権を信じているわけではありません。 全員が国家主義というわけではありません。 ところが お金やドルは 全員が信じるところとなっています。 オサマ・ビン・ラディンでさえもです。 彼は アメリカの政治と宗教と文化を 憎んでいましたが アメリカ・ドルに たてつくことはありませんでした。 実際のところ 相当好きだったと思います。

虚構のルールは、ルール作成者が有利になるようになりやすく、そのルールに従順に従って家畜化しないように気をつけていきたいと思えた。

TED動画では以下のように締めくくっている。

つまりは 人間は 二重の現実にいるので 世界をコントロールしているんです。 他の全ての動物は 客観的実在の世界だけに生きています。 彼らの現実は 実在的に存在するもので構成されています。 川や木やライオンや象のような 実在です。 我々人間も 実在の世界に生きています。 川や木もあれば ライオンも象もいます。 しかし 何世紀にもわたって この実在の世界に加えて フィクションの世界という もうひとつの層を形成していったのです。 虚構の世界です。 国家 神 お金 法人のようなものです。 そして 驚くべきことに 歴史の過程で この架空の現実が よりパワーをもつようになり 今日の世界では この架空の存在が もっとも力を有しています。

農耕がもたらした繁栄と悲劇

サピエンス全史上巻で自分にとってなかなか刺激的な章だったのが、約1万年前に人類に起きた「農業革命」に関する章だった。

新石器革命 - Wikipedia

農業革命は人類に定常的な食料確保をもたらした大躍進だと自分も思っていたが、著者は逆のことをサピエンス全史で述べている。

農業革命は、史上最大の詐欺だったのだ

というのも、農業革命によってもたらされたものは「食料の増加」だが、これはより良い食生活やより長い余暇には結びつかなかった。

人口爆発と飽食のエリート層の誕生につながり、平均的な農耕民は、平均的な狩猟採集民より苦労して働いたのに、見返りに得られる食べ物は劣っていた。

むしろ農業革命は「小麦」にとっての大成功で、ホモサピエンスはこの小麦の栽培に朝から夜まで世話を焼いて過ごすようになった。

ホモサピエンスがそれらを栽培化したのではなく、逆にホモサピエンスがそれらに家畜化されたのだ

人口爆発などによる遺伝子の総数が増えることと、各個体が幸せになれるかどうかは必ずしも比例していないのがこの世界の難しいところ。

例えば、牛や豚、鶏などは我々人類によって家畜化されたことによってその個体数は大成功と言えるレベルで増えたものの、家畜化された各個体の幸福度を想像すると、おそらく残酷なほど苦しい生涯をおくることになる。

サピエンスの集合的な力の劇的な増加と、表向きの成功が、個体の多大な苦しみと密接につながっていたことを、私達は今後の章で繰り返し目にすることになるだろう

テクノロジーの発達により今の人類が史上最大豊かになっていると思われるが、その反面、自殺者や鬱になる人が増加していることは、そういうことなのかもしれないと思った。

www.cnn.co.jp

gigazine.net

ユヴァル・ノア・ハラリ氏の著作物とYoutube動画をまだまだ掘っていこう。めちゃくちゃ面白い。

Witcher3 WildHunt 拡張DLC「Blood and Wine」の美しい城下街がどうやって作られたのか

Witcher3 のGDC講演資料を見ることで、英語とゲーム開発とWitcher自体を楽しんで学ぶシリーズ。

今回の題材はこちら。

・講演動画

www.youtube.com

・講演資料 www.gdcvault.com

Building-Beauclair-Capital-City

この講演では、「Witcher3 WildHunt」の拡張パック「Blood and Wine」で追加されたトゥサン国と非常に美しいBeauclair城下町をいかにしてデザインして実装したかを話している。

(本当に美しい!) www.youtube.com

landmark が見えるように

まず、プロトタイプとして作った城下町のデザインでゲラルトを歩かせてみたところ、Landmarkである城が見えないことが多々あることが分かった。

f:id:gidooom:20191020102519p:plain
最初の城下町デザイン

f:id:gidooom:20191020102546p:plain
Landmarkが見えない・・・

そこで、城と城下町の全体位置を再配置しつつ、中間的なLandmarkとして高い建物も設置するようにした。

f:id:gidooom:20191020102850p:plain
変更後のデザイン

f:id:gidooom:20191020102916p:plain
Landmarkが見える

この再配置により、プレイヤーが今どのあたりを歩いているのかをLandmarkから判断しやすくなった。

情報量が多い領域の描画準備をする

main square(大広間)は、NPCや売り物が多く、イベントなども発生するため、描画負荷が高い空間領域になっている。

f:id:gidooom:20191020103127p:plain
広場

その情報量が多い広場がひらかれた場所にあると、遠景における描画負荷も高くなるためvisual blockerとして導線となる箇所に視界を狭くするトンネル的な道を用意し、近づかないと見えないように工夫をしている。

f:id:gidooom:20191020103205p:plain
広場周辺を上から

上の画像で、黄色の箇所が広場で、緑の箇所がvisual blockerとなる通路。

こうすることで、visual blocker となっている道を歩いている間に広場の描画準備もできてリッチな表現が実現しやすくなる。

f:id:gidooom:20191020103316p:plain

また、真っ直ぐな道にするのではなく、あえて少し曲がる必要がある道にすることで、視界を段階的に広げて描画準備の時間を稼ぐ工夫もしている。

f:id:gidooom:20191020103417p:plain

f:id:gidooom:20191020103442p:plain

プロトタイプを通して分かる利便性のある道作り

実際にテストプレイをしながらショートカットとなる道や便利な道作りをした結果、最初の計画していた道とは大きく異なるデザインになった。

f:id:gidooom:20191020103537p:plain
道のデザイン、左がold, 右がnew

テストプレイを通して改良を続けていくことが大切なことが分かる。

街の世界観を意識したアセットのグループ分け

今回の城下町では、住む人々やゲームの世界観という背景を考慮して、大きく4つのグループに分けて塊を用意し、それぞれで建築物のアセットの雰囲気を変えるようにしている。

f:id:gidooom:20191020103623p:plain

アセットの予算

もちろんゲームなので、アセットに回せるリソースのbudgetは決まっている。今回の背景アセットに回せるリソースは下記の通りだったとのこと。

f:id:gidooom:20191020103919p:plain

QAチームに、この制限をチェックしてもらっているが、やはり高品質でバラエティ豊かな環境を作りたいので制限を超えてしまうアセットは多かった。

f:id:gidooom:20191020103940p:plain

Rich Houseの工夫

上流階級が住んでそうな綺麗なこの家の外観の使用リソースがこんな感じ。

f:id:gidooom:20191020104115p:plain

2階建ての内観の使用リソースがこんな感じ。

f:id:gidooom:20191020104133p:plain

f:id:gidooom:20191020104151p:plain

この建物だけで制限をかなりオーバーしてしまっている・・・。

f:id:gidooom:20191020104214p:plain

解決するために何をしたか?

ここで登場してくるのが、前にWitcher GDC記事でも書いた「Streaming」や「LOD」による解決。

kidooom.hatenadiary.jp

f:id:gidooom:20191020104242p:plain

f:id:gidooom:20191020104305p:plain

家の壁紙のために使うテクスチャーだけでも結構なメモリを消費しているため、

f:id:gidooom:20191020104330p:plain

テクスチャを使わずに、shaderのパラメータ変更だけで様々なバリエーションの壁を表現できるようにした。

f:id:gidooom:20191020104349p:plain

f:id:gidooom:20191020104417p:plain

f:id:gidooom:20191020104442p:plain

これは、アートチームだけでは悩んでいたところを、techチームに相談して協力することで実現できたとのこと。

まとめ

f:id:gidooom:20191020104533p:plain

f:id:gidooom:20191020104555p:plain

後半のテクニカルな解決部分は、今まで勉強してきた項目の組み合わせなので理解はできた(現場で実践はできてないけれど・・・)。

前半の城下町デザインのプロセスが、自分にとって新鮮でとても学びになった。

ただ単に最初に地図を作ってそれを実現しているのではなく、プロトタイプを作ってみて、

  • LandMarkが常に見えるかどうか
  • プレイヤーが移動するのに便利な導線になっているどうか
  • 描画のためのsteaming時間を稼げているかどうか

などを考慮して、改良を重ねられているのだと知れて良かった。

そしてまたWitcher3プレイ欲も湧いてきてしまった。時間が足りない・・・。

自己省察のための「自分を知る価値観リスト」を作成した

これからの時代は、自分をいかに知っているかが重要だというのを色んなところで見たり聞いたりすることが多いし、自分もそう感じることが多くなってきた。

yuchrszk.blogspot.com

95%の人は「自分のことを理解している」と考えている。しかし、実際の理解度は10〜15%のあいだにすぎない

もちろん自分もこの95%の中に入っているけれど、自己分析とかをやってみると実際に理解できてないことは多い。

yuchrszk.blogspot.com

wired.jp

個々人に可能な防衛策は「学び方を学ぶ」ことだという。そのポイントは4つのC、すなわち、Critical Thinking、Communication、Collaboration、Creativityであり、「批判的思考」、「意思疎通」、「協働」、「創造性」のことである。4Cを駆使して学び続けることで自分自身を「再発明(reinvent)」し、そうして状況の変化にキャッチアップする。テクノロジーの変化の速さによって、「転変こそが常なるもの」と化しているからだ。

などの情報を踏まえた上で、改めて自分が大切にしている価値観を整理して順位付けをする価値観リスト作りをやってみた。

ch.nicovideo.jp

上のページの「価値観リスト一覧」から、自分にとっての重要な価値観を抜き出し、30分ぐらいかけて考えながら1〜10位の順位付けをした。

My Important 価値観トップ10

  • 1位: 家族: 幸福で愛に満ちた家庭を作る
    • 病気等で子供が死にかけたことがあるけれど、その時に自分の命より子供の命を優先できると思えたので堂々の1位。(むしろ、子供の命が助かるなら自分は死んでもいいと思ってたので、助かった今ではいつでも死んでもいいっちゃいいと思っている)
  • 2位: 健康: 健やかで体調よく生きる
    • 自分自身が健康であることが何をするにも前提となる重要な項目なので、当然の2位
  • 3位: 目的: 人生の意味を方向性を定める
    • 「目的」はこれまでそんなに意識してなかったけれど、"GRIT"などを読んでから、残り少ない人生の時間における自分の行動が「大きな目的に向かっているか?」を考えるようになったので、この位置。
  • 4位: 自制: 自分の行動を自分でコントロールする
    • 健康や目的が大切だと分かっていても、本能のままに好き勝手生きてしまうと到底達成できないので、セルフコントロール力を重視するためにも4位。
  • 5位: 成長: 変化と成長を維持する
    • 自分の中で仮決めした「目的」に向かっていけるように成長することが大切なので、5位。
  • 6位: 熟達: いつもの仕事・作業に習熟する
    • 成長と似た概念だけど、成長することだけに注目しちゃうと、いわゆる"中級の壁"(https://readingmonkey.blog.fc2.com/blog-entry-768.html)にぶつかったときにすぐ違う道にそれてしまうかもしれないので、熟達することも重要な価値観としておいておきたい。
  • 7位: 知識: 価値ある知識を学ぶ、または生み出す
    • 無知であることを認め、知識への渇望を日々生み出すためにもこの位置。
  • 8位: 希望: ポジティブで楽観的に生きる
    • 上位の項目をイヤイヤ・苦しい状況で続けていてもいつか挫けてしまうと思うので、「希望」は忘れずにいたい。
  • 9位: 開放: 新たな体験、発想、選択肢に心を開く
    • これからは変化が激しい時代になり、あっというまに老害化してしまわないためにも「開放」も忘れずに日々心を開いていく。
  • 10位: 挑戦: 難しい仕事や問題に取り組む
    • 楽しいから、成長できるから、新しいから といって簡単なザコ敵ばかり倒していても自己満足に陥っているかもしれないので、コンフォートゾーンから出ることを意識するためにも「挑戦」も滑り込みで10位に入れておいた。

以上。

リスト作りをする前は、「成長や熟達などの自己鍛錬系項目が上位を占めるかな?」と予想してたけど、いざ考えてみたら「健康」や「目的」、「自制」を前提にした上じゃないと成長や知識は意味ないよなぁと認識できたので、やって良かった。

おそらく価値観は日々変わっていくと思うので、またしばらくしたらやってみようかなと。

Netflixオリジナル番組で学ぶ、動物の知能

Netflixオリジナル番組「世界の今をダイジェスト」のシーズン2が配信されており、その中の「動物の知能」エピソードが面白かった。

www.netflix.com

先日読んだ、進化心理学の面白いnote記事シリーズの 「ウムヴェルト/umwelt」の概念がNetflixの番組でも説明されていた(直接単語は出てないけれど)。

note.mu

ウムヴェルトは、wikipedia から引用すると下記の通り

環世界 - Wikipedia

すべての動物はそれぞれに種特有の知覚世界をもって生きており、その主体として行動しているという考え。ユクスキュルによれば、普遍的な時間や空間(Umgebung、「環境」)も、動物主体にとってはそれぞれ独自の時間・空間として知覚されている。

番組では、昔からベースとされてきたインテリジェントデザイン説ではなく、ダーウィンの進化論をベースにして動物の知能を紹介している。

インテリジェント・デザイン - Wikipedia

f:id:gidooom:20191014121009p:plain

f:id:gidooom:20191014121056p:plain

今までの長い歴史において人間だけが特別だと思われていて、動物の認知実験も人間の感覚で行ってきた。

しかし、ウムヴェルトの考え方を汲み取ると、例えば犬に対して鏡を使った自己認識実験をしても、犬たちは嗅覚を中心とした世界を構築しているので、視覚に頼らせても認識できない可能性がある。

f:id:gidooom:20191014131630p:plain

前述のnote記事にもある通り、

生物はそれぞれ独自のウムヴェルト/環世界を持っていて、おそらくそれが「外に」実在する現実のすべてだと思い込んでいる

人間も、自分たちが進化上有利になるように、世界に意味を感じているだけで、客観的に視た世界なんて視えないものだらけになりそう。

“ なぜなら、外的世界に意味 (meaning) は存在しないからだ。人間の心は、意味のない環境の出来事をいくら経験しても意味を獲得しない。────それよりも、そうしなければ理解不可能な世界の出来事 (event) に対し、心が意味 (meaning) を与えるのである

最近視た下の2つのTED動画も、こういった認知に関するものだった。

www.ted.com

そして身体の内部から来る感覚信号は 脳に内臓器官の状態を 継続的に伝えます。 心臓の動きがどうか 血圧はどれ位かなど 多くの事柄をです。 この類の知覚は 「内受容」と呼ばれ 見逃されがちですが 非常に重要なものです。 なぜなら身体内部状態の 知覚と調節によってこそ 私たちは生き続けられるのですから

f:id:gidooom:20191014115313p:plain

確かにいつも不思議に思うのが、自分自身のカラダの内側で起きている心臓や腎臓、肝臓の働きは完全に自動で行われていて自分で制御する必要が無いという感覚。

それだけでなく、細胞が分裂したり汗をかいたり、ストレスを抱えたり解消したりするのも自動的に行われていて、意識的に自分でやるのは「歩く」や「ゲームする」など本当に限られたことだけをやればいいようにできている。

www.ted.com

驚くべきことに 私たちは皆美しさと関わり合いますが 知識がなかったとしても 美しさのほうから 私たちに関わりあうのです。私たちが美しさを意識しなくとも 魅力的な顔には脳が反応するのです。こんな実験を行いました。

(中略)

総合すると これらの研究は 私たちの脳は 視覚と快楽を結び付け 美しさに自動的に反応すると提唱しています。 これらの「美貌検知器」は どうやら 私たちが美しい人を見ると そのとき他の何を考えていようとも いつもピーンと反応するようです。

どうやら人間には、ある特定のパターンの顔を美しいと自動的に判定し、それが"良いこと"だと認識する独自世界を構築しているらしい。

まとめ

ゲーム開発ほったらかしで生物学や心理学の勉強にハマってしまっているが、ゆくゆくはこの辺の知見がゲーム開発に繋がると妄想しているので、楽しみながら引き続き学んでいく。

「まんがでわかる!ケインズの経済学」を読んだ

パレオさんがおすすめしている本を読んでいくシリーズ

yuchrszk.blogspot.com

この中で紹介されている、「まんがでわかる!ケインズの経済学」を買って読んだ。

今までに「行動経済学」の本は何冊か読んだことあるけれど、そもそもの「経済学」の方は難しくて挫折していた。

でもこの「まんがでわかる!」シリーズだったら、とても分かりやすくて挫折せずに最後まで読めた。

ケインズとは

ja.wikipedia.org

イギリスの経済学者、官僚、貴族。イングランドケンブリッジ出身。20世紀における最重要人物の一人であり、経済学者の代表的存在である。有効需要に基いてケインズサーカスを率いてマクロ経済学を確立させた。

ケインズはこのまんがの主人公。

第1次世界大戦や世界恐慌の中で古典派経済学が役に立たないことから、ケインズの経済学と呼ばれる「雇用・利子および貨幣の一般理論を提唱して世界の経済や社会における政府の役割についての見方を変えた。

古典派経済学

古典派経済学 - Wikipedia

ケインズが批判した古典派経済学は、アダム・スミス(この名前は流石に聞いたことある・・・)の「国富論」や、マルクス経済学などを指している。

国富論 - Wikipedia

マルクス経済学 - Wikipedia

このあたりの詳しい内容は全然理解してないけれど、漫画の中でケインズは古典派経済学のことを

「自由放任主義は経済が好調なときには当てはまるが、(世界恐慌が起きた)現在の課題には向き合えない思想だ。今の経済学には失業問題は存在しないし、嵐のような不況を脱する手立てなど考えたこともない」

と言って批判している。

古典派経済学が生まれた背景を読むと、産業革命による急激な時代の変化に求められた考え方であり、不景気における考慮が足りないのも仕方ないのかもしれない。

背景としては、当時の時代が急激に変化した時代だったということが指摘されるだろう。18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命が社会に広範な影響を与えはじめた時代の変化は、非常に急激なものであり、その時代にあった経済学が求められた。このような時代のさなかに始まったのがアダム・スミスに始まる古典派経済学である。

ケインズの経済学

よく聞く「マクロ経済学」は、このケインズの経済学をベースに作られているらしい。

マクロ経済学 - Wikipedia

雇用・利子および貨幣の一般理論 - Wikipedia

この理論を打ち立てていく流れが漫画の中でメインに描かれていた。

古典派経済学では、セイの法則というものを中心として自由放任主義を展開している。

セイの法則は「供給はそれ自らの需要を生み出す」と要約される理論だが、ケインズは、セイの法則は所得のうち消費されなかった残りにあたる貯蓄の一部が投資されない可能性を指摘してセイの法則を批判した。

そこでケインズは、セイの法則とは逆に「需要が供給を生み出す」という有効需要の考え方を根幹にした。

有効需要 - Wikipedia

経済全体の有効需要の大きさが、国民所得や雇用量など、一国の経済活動の水準を決定するという原理。非自発的失業の存在は有効需要の不足が原因となる。

漫画の中では、有効需要を増やすためには政府が「利子率」を下げて企業に積極的に投資をさせることが重要だと言っている。

有効需要は、市場メカニズムに任せた場合には不足することがある。しかし、ケインズは、投資の増加が所得の増加量を決定するという乗数理論に基づいて、減税・公共投資などの政策により投資を増大させるように仕向けることで、有効需要は回復することができるとした。生産者が価格を変えずに、供給量を総需要に応じて調整する。ケインズは総需要の増大させる方法として、財政政策、特に財政支出政策を重視した

まとめ

漫画のわかりやすさとライトさのおかげで、今まで全く興味が沸けなかった経済学の輪郭がぼんやり見えたので良かった。

ただ、経済学関連のwikipediaを読んでもまだ全然立ち向かえそうにないので、無理してレベルアップせずに入門系の教材をしばらく読んでいこうと思う。

んで、最近興味が非常に強くなっている「進化学」の延長線上にある進化経済学にたどり着くまでの知識固めとしていきたい。

ja.wikipedia.org

映画「ジョーカー」を観た

※ネタバレありなので注意

www.youtube.com

正直な感想

ヤバいと思ってしまった。

自分も映画を観ているうちに、心情にシンクロしていき、暴動のシーンで気持ちよくなってしまった。

arcadia11.hatenablog.com

「ジョーカー」と聞いて想像する狂人とは、かけ離れた普遍的な人間性はまさしく、往年の『ダークナイト』等で描かれた「一般市民と同じように悩み、苦しむスーパーヒーロー」と同じ、我々と何も変わらないヴィランの姿だった。

 

上映時間のほとんどをアーサーの苦痛に満ちた日々なだけに、彼がジョーカーとなって世界を混沌へ陥れていくカタルシスは尋常ではない。アーサーとしての彼に感情移入した人間ほど、劇中の市民と同様にそのアナーキズムに同調し、爆炎の中でダンスを踊る悪魔の姿に共感するだろう

こちらのレビュー記事にある通りの「共感」になっていた。

ただ、いざ現実がゴッサムシティのような状況になったとしても、家族と子供がいて、日常的に虐げられているわけでもない今の自分の境遇的には、ピエロの仮面をかぶって一緒に暴動に参加する可能性は低いとは思った。

でも現実がジョーカーの境遇に近い人ほど、この映画を観て感化を受けて実際の行動に移してしまう危険性があるのかなと感じた。

既得権益との対立

f:id:gidooom:20191012105736p:plain

ジョーカーでは、主人公のアーサーを馬鹿にして嘲笑し、暴力までふるってくる上級市民や市長などの既得権益が描かれており、怒りを増幅させるような演出・ストーリー作りがされていた。

とはいえ世界を完全にフラット化することはほぼ不可能であるので、せめて既得権益による理不尽な支配雰囲気が無くなっていって欲しいと思う。

そもそも既得権益とは

既得権益 - Wikipedia

社会的集団が利己的に活動すると、存続している限り、それだけ勢力も拡大していくはずなので、大抵何らかの既得権益を保持するようになる。

既得権益を成立させている要因は、その集団の持つ総資本量であったり、コネであったり、互恵状態になれる集団同士の寡占的な協力関係であったり、その集団の構成員の多さであったり、暴力的な脅迫であったりと多様である。

既得権益の問題点

既得権益がなぜ問題なのか。それは、社会の中で富(資本)は、集団や個人の実力や正確な評価に対して適切に分配されなければならないが、1度既得権益が生まれると、既得権益そのものが更なる富を獲得する力となるため、既得権益の有無や大小だけで富の分配が大きくなされてしまい、結果として実力や正確な評価に対する富の分配が行われなくなるからである。

既得権益によって獲得された資本そのものが、更なる資本を得るための力を持ち、資本余裕ができるとリスクも取りやすくなるため、既得権益はより一層強靭化する。

このような既得権益をもつこと自体によって得られる富の獲得は、社会の中の非合理的な資本分配であり、実力や正確な評価が報われないために社会に歪みや無気力が発生する。

格差は適切に発生するのは問題ないが、あくまで実力や正確な評価に比例してなされるべきものであり、既得権益によって保護された力で分配されるべきではない。現在では既得権益が拡大し強固になる一方で、非合理的な格差も拡大しており、そしてその偏在した格差は社会の中で循環する資金量を減少させるため、不況の要因となっている。

この映画を観たことで、観た人の感想意見を知ることができたし、自分も簡単に感化されて影響を受けやすい人間だと再認識することができたので良かった。

前に、「いかに平均から外れるか」という記事も書いてみたけど、これは戦略的に自分から外れにいくことを狙っていきたいという表明だったんだなと分かった。

kidooom.hatenadiary.jp

外部環境や境遇による影響で、勝手に平均から外れてしまっていることでジョーカーのような不当な扱いを受けている人も大勢いることを改めて考えさせられた。

www.newsweekjapan.jp

後半のジョーカーが何故かとてもカッコよく見えてしまったし、この階段でのダンスシーンは本編の音楽とともに何度も見たい。

www.youtube.com

4歳の子供と一緒にUnityのProBuilderでピタゴラスイッチみたいなものを作成

YoutubeのUnityチャンネルを適当に見ていて、自分もProBuilderでなんか試すかーと思ったので試してみた。

www.youtube.com

ProBuilderを使うには、まずPackage Managerからインストールしてくる

f:id:gidooom:20191006101325p:plain

Mayaのようにある程度自由にMeshを編集できるが、Presetの形状にパラメータを適当に変更することでサクッと作ることもできる。

f:id:gidooom:20191006101344p:plain

f:id:gidooom:20191006101356p:plain

ここで作業中に4歳の子供も乱入してきたので、一緒にピタゴラスイッチみたいなものを作ることにした。

何個か雑に形状を作って、こんな感じでオブジェクトを配置。

f:id:gidooom:20191006101456p:plain

上からボールが転がってくるようにして、ボールと緑色のゴールオブジェクトが触れると上に吹き飛ぶようにして完成。

f:id:gidooom:20191006102112p:plain

f:id:gidooom:20191006102127p:plain

f:id:gidooom:20191006101102g:plain
ゴールの瞬間

まあかなり簡単な作りだけど子供はとても喜んでいて、「もっと作りたい〜」と言っていたので、たまにはこういう制作もいいなと思った。