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記憶力を強くする を読んだ

著者が脳研究の最先端に立っており、科学的な根拠から記憶について論じているので説得力がある。
暗記や記憶について書かれている本は多く見かけるが、大抵は著者の曖昧な感覚的記憶法について論じているだけで、脳の仕組みから話している本はさほど多く無いんじゃないだろうか。その点、この本は脳の記憶に関する機能について分かりやすく簡単に説明し、それから、記憶力を強くするための理論を立てている。

特に目からウロコが落ちたのが、私も最近思ってしまう「年だから記憶力が落ちたのかなぁ」という嘆きは単に言い訳だということ。脳は使えば使うほど活性化をして記憶力を上昇させ、逆にダラダラと脳に刺激を与えないでいると記憶力が下がるメカニズムになっている。つまり普段から積極的に周囲の出来事に興味を持ち脳を刺激している人は、年に関係無く記憶力が高い。

あと、印象に残ったところに、記憶する事象の連合による記憶力の相乗作用がある。この理論によると、まず成績が1の人間が勉強をし成績を2に上げたとする。ここからが相乗作用の見せ場で、2から更に勉強することにより、4、8、16、32、64と累積効果で上昇をしていく。んで、大抵の人間はここらへんで堕落してしまい、成績が1000の人間を天才や才能があるなどと称え、手の届かない存在とおいてしまうらしい。努力と成果をただの係数が少ない比例関係にとらず、このような効果の大きい累積関係があると知ることでヤル気が出てくるんじゃなかろうか。

結論としては、とにかく日頃から脳を使ってれば記憶力は強くなるってこと。自分で鍛えないと駄目だ。