「強いチームはオフィスを捨てる」を読んだ
37シグナルズが以前に出した「小さなチーム、大きな仕事」はとても好きな本で何度も読んでいて、「強いチームはオフィスを捨てる」はそれの続きにあたるような本。
この本が出てからもう5年も経っているけれど、日本ではまだ一部の会社でしかリモートワーク中心になってない雰囲気を感じる。
代表的な会社は、最近「管理ゼロ本」も出した株式会社ソニックガーデンで、とても面白そうな働き方だなぁと思う。
「強いチームはオフィスを捨てる」に書いてあるテーマはシンプルでサクッと読めた。
上司が見張ってないと仕事をさぼる? & 席を見張るのはもうやめよう
会社がリモートを導入したくない理由の1つに、「会社に来ないとさぼるんじゃないか?」という不安が大きいと思うし、自分もちょっと同意してしまう。
でも、リモートでサボるような人は、実は会社に来ていてもサボっているという調査データがあったりする。
また、人は周囲の期待にあわせて動く生き物であるので、「部下は怠け者だ」という前提でマネジメントをしていると、部下は本当に怠ける。
そもそも見張ってないと信用できないような人を採用している時点で良くないという意見はごもっともで、信頼できない人はいらないし、部下を信頼できてない上司もいらないよねと、この本ではぶった斬っている。
社員を監視するようなシステムのニュースなどを見たりするけど、
自分は、社員を監視するような会社では仕事したくない。
情報を閉じ込めてはいけない & 進み具合を共有する
これは、リモート関係無しに自分もとても大事にしている価値観で、口頭でその場にいる人だけに情報を閉じ込めたり、時間をかけて完成したと思ったタイミングになってやっと共有する、というのはできるだけ止めたいと思っている。
なので、slack の times(分報) 部屋でこまめに自分の作業を共有するようにしている。
これに関しては、こちらの記事がとても参考になっている。
また、朝会でみんなの前でタスクをクローズする というのもこちらの資料を参考にして実践している。
https://speakerdeck.com/kakakakakku/project-leading-is-skill?slide=24
印象よりも中身を見る
マネージャーの評価は「中身」よりも「印象」に寄ってしまう というのは良く分かる。
そんな些細な印象で評価が左右されるのは、本当にしょうもない。
リモートワークだとシンプルに「どんな仕事をしたか?」が評価対象になる点は、確かに良いなと思った。
まだ自分がいる会社はリモートワークではないので、印象にとらわれないようにしないと、と気づけた。
仕事ひとすじな社員はいらない & 怠けよりも働きすぎに注意しよう
前述の通り、リモートワークは「どんな仕事をしたか?」が評価対象になるため、働きすぎを誘発してしまう恐れもある。
仕事ひとすじの人は燃え尽きやすいし、趣味や余暇から生まれる多様な経験が少なくなるため創造性が低くなる。
適度の休憩を取ったほうが効率が良いことは明らかになっているし、安定性の高い人のほうが長期的に見ると成果も出しやすいので、この考え方はとても良いと思う。
短期契約で相手を知る
この仕組みには個人的に賛成で、面接の印象とその人が入社後に活躍できるかどうかの相関関係は非常に低いという研究結果も出ている。
入社後の活躍度と最も高い相関関係にあったのが、「実際に短期間の仕事を一緒にした評価」とのこと。
管理ゼロ本でも同様のことが書かれていて、リモートワークを主軸にする会社は、採用にも真摯に取り組めるようになるのかもしれない。
さいごに
最後の方に書かれているガンジーの言葉の引用がとても良かった。
「はじめは無視され、次に笑われ、それから争いになる。そして最後に、君は勝つ」
無視されたり笑われたりするのを怖がってしまうと、新しいことなどにチャレンジしなくなって現状維持のコンフォートゾーンに留まってしまうので、自分自身の成長のためにもメンタルの強化は重要だなと思った。