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ゲーム開発やってます

謙虚な社長、岩田さん

岩田さん」を読んだ。

本全体から岩田さんの謙虚さ、優しさ、良い人さが漂ってきた。

任天堂社長という地位にありながらも、開発者魂と謙虚さを保ち続けている。

GIVE & TAKE」でいうところの典型的なギバータイプな方だと感じた。

自分たちが得意なこととはなにか

岩田さんは、人間は、自分の得意なことを無意識に他人と比べてしまう本能があるんじゃないかと話している。

基本的に、人間って、自分の得意なことと他人の不得意なことを比べて、「自分は正当に評価されていない、不公平だ」って文句を言うんですよ。それは、自分でも、知らず知らずのうちにやってしまうことがあります。

これはわたしの勝手な説ですけど、生き物って自分の子孫を残すのが最終目的でしょう?子孫を残すためになにをしなければならないかというと、「自分は、他の個より、この部分が優れています」というプレゼンをしないといけないんですよ。

ということはつまり、「わたしという個は、他の個よりも優れています」というアピールをするのが上手なDNAがいま生き残っているんですよ。そういうことが得意じゃなかったDNAはだんだんいなくなってるはずなんだから。

会社という組織のなかでも、みんな、都合よく、自分の得意なことと、人の不得意なことをつい比較してしまう。

岩田さんは「自分の勝手な説」と言っているけれど、これは進化心理学の考え方に通じるものがある。

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生き物の本能に関する仮設を立てて組織作りをしていることが分かり、進化心理学の分野の知見が今後も組織作りに役に立ちそうだと思った。

全員面談

今となってはエンジニア業界では1on1ブームで面談するのは当たり前のような雰囲気があるが、その前から岩田さんは全員と面談することを大切にしていた。

変な言い方になりますが、「人は逆さにして振らないと、こんなにもものを言えないのか」とあらためて思いました。

とあるように、逆さにするぐらいに社員の本音を聞き出して、それを「社長の岩田さんにも伝えることができた」と社員にも思ってもらうことでモチベーションを高めてもいるんだと思った。

ジョハリの窓でいうところの「秘密な窓」を話してもらい、それに対してFBや聞いている姿勢を見せることで、「未知の窓」が開かれてその人の成長が促されるんだと思う。

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ジョハリの窓

これは自分も最近チーム内Podcastをやっている中で感じた。

「どういうモチベーションで仕事をしているか?」「どういったことが得意なのか?」という質問をPodcastの中でしてみたら、本人も後で驚くくらいの隠された言葉が出てきて、Podcastで話してみて良かったという感想も出ている。

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岩田さんは社長で多忙な中でも、全員面談の優先度は高く設定していて、定期的に行っていた。

わたしは「人は全員違う。そしてどんどん変わる」と思っています。もちろん、変わらない人もたくさんいます。でも、人が変わっていくんだということを理解しないリーダーの下では、わたしは働きたくないと思ったんです。

人の変化もちゃんと見ていたんだなと思う。

宮本さんのインタビュー

第6章では、宮本さんから見た岩田さんに対するインタビューが載っている。

岩田さんは読書家でたくさん本を読み、良い本があるとみんなに薦めていた。

その中で宮本さんが印象深く憶えているのが、行動経済学にまつわる本だったらしい。

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岩田さんに教えてもらうまでぼくはそういう分野(行動経済学)があることさえ知らなかったんですけど、読んでみると「なるほど、ぼくらがやっているのはこういうことか」って、すごく納得がいくんです。

岩田さんもかなり傾倒していたようで、あっという間にたくさんの本を読んで理解を深めていきました。

で、会うと、「任天堂がやってるのはこういうなんです」とか、「宮本さんの考え方はこれに近いです」とか言って、すごくわかりやすく説明してくれる。

行動経済学の知見が任天堂のゲーム作りにも活かされているんだと知れて面白かった。

脳科学からゲーム開発を考える「ゲーマーズブレイン」的な思考が当たり前に行われているんだろうなぁと感じる。

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岩田さんは、宮本さんと意見が違った時も対立することはなく、意見の違いをテーマにして考え続けるような人だったとのこと。

社内でも声を荒げて怒るようなことは無かったが、お客さんに対する不誠実な対応に対しては厳しく対応していたらしい。

宮本「岩田さんがすごいのは、力があるのに謙虚だというところ

ほっといたら人は傲慢になって謙虚さが薄れていくから、この岩田さんの本を思い出して、謙虚さを習得していきたい。