「まんがでわかる!ケインズの経済学」を読んだ
パレオさんがおすすめしている本を読んでいくシリーズ
この中で紹介されている、「まんがでわかる!ケインズの経済学」を買って読んだ。
今までに「行動経済学」の本は何冊か読んだことあるけれど、そもそもの「経済学」の方は難しくて挫折していた。
でもこの「まんがでわかる!」シリーズだったら、とても分かりやすくて挫折せずに最後まで読めた。
ケインズとは
イギリスの経済学者、官僚、貴族。イングランド、ケンブリッジ出身。20世紀における最重要人物の一人であり、経済学者の代表的存在である。有効需要に基いてケインズサーカスを率いてマクロ経済学を確立させた。
ケインズはこのまんがの主人公。
第1次世界大戦や世界恐慌の中で古典派経済学が役に立たないことから、ケインズの経済学と呼ばれる「雇用・利子および貨幣の一般理論」を提唱して世界の経済や社会における政府の役割についての見方を変えた。
古典派経済学
ケインズが批判した古典派経済学は、アダム・スミス(この名前は流石に聞いたことある・・・)の「国富論」や、マルクス経済学などを指している。
このあたりの詳しい内容は全然理解してないけれど、漫画の中でケインズは古典派経済学のことを
「自由放任主義は経済が好調なときには当てはまるが、(世界恐慌が起きた)現在の課題には向き合えない思想だ。今の経済学には失業問題は存在しないし、嵐のような不況を脱する手立てなど考えたこともない」
と言って批判している。
古典派経済学が生まれた背景を読むと、産業革命による急激な時代の変化に求められた考え方であり、不景気における考慮が足りないのも仕方ないのかもしれない。
背景としては、当時の時代が急激に変化した時代だったということが指摘されるだろう。18世紀半ばから19世紀にかけて起こった産業革命が社会に広範な影響を与えはじめた時代の変化は、非常に急激なものであり、その時代にあった経済学が求められた。このような時代のさなかに始まったのがアダム・スミスに始まる古典派経済学である。
ケインズの経済学
よく聞く「マクロ経済学」は、このケインズの経済学をベースに作られているらしい。
この理論を打ち立てていく流れが漫画の中でメインに描かれていた。
古典派経済学では、セイの法則というものを中心として自由放任主義を展開している。
セイの法則は「供給はそれ自らの需要を生み出す」と要約される理論だが、ケインズは、セイの法則は所得のうち消費されなかった残りにあたる貯蓄の一部が投資されない可能性を指摘してセイの法則を批判した。
そこでケインズは、セイの法則とは逆に「需要が供給を生み出す」という有効需要の考え方を根幹にした。
経済全体の有効需要の大きさが、国民所得や雇用量など、一国の経済活動の水準を決定するという原理。非自発的失業の存在は有効需要の不足が原因となる。
漫画の中では、有効需要を増やすためには政府が「利子率」を下げて企業に積極的に投資をさせることが重要だと言っている。
有効需要は、市場メカニズムに任せた場合には不足することがある。しかし、ケインズは、投資の増加が所得の増加量を決定するという乗数理論に基づいて、減税・公共投資などの政策により投資を増大させるように仕向けることで、有効需要は回復することができるとした。生産者が価格を変えずに、供給量を総需要に応じて調整する。ケインズは総需要の増大させる方法として、財政政策、特に財政支出政策を重視した
まとめ
漫画のわかりやすさとライトさのおかげで、今まで全く興味が沸けなかった経済学の輪郭がぼんやり見えたので良かった。
ただ、経済学関連のwikipediaを読んでもまだ全然立ち向かえそうにないので、無理してレベルアップせずに入門系の教材をしばらく読んでいこうと思う。
んで、最近興味が非常に強くなっている「進化学」の延長線上にある進化経済学にたどり着くまでの知識固めとしていきたい。