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ゲーム開発やってます

創造性と自分自身との間に安全な距離を保って精神を守る

社内向けの2時間プレゼンがまだ今週と来週で1本ずつあり、この1ヶ月はプレゼンのスライド作りに多くの労力を費やした。

2時間はかなり長いので、こまめに休憩・質問タイムは入れつつも、スライド自体もなるべく興味が湧くような内容にしたい。

文字は少なめにして画像を中心にし、比喩も結構使うようにしてみたけれど、こういうくだけた内容のスライドを作ると「滑るんじゃないか、しらけるんじゃないか」という不安がつきまとってくる。

そんなとき、Twitterでもつぶやいたこの動画を見て、少し不安が和らいだ。

Your elusive creative genius

このTED動画で話しているElizabeth Gilbert さんは作家で、大ヒット作を出した後の次回作への期待に押しつぶされそうになったと言っている。

作家のようなクリエイティブな仕事は、批判に多くさらされる恐怖や、売れないんじゃないかという不安がつきまとい、精神にダメージを受けやすいという世間一般のイメージがある。

そしてそのイメージ通り、精神にダメージを受けて抑うつになったり自殺をする作家も歴史上見られるし、世間的にもそれで仕方ないとも思われがちである。

しかし、Gilbertさんは今後も作家として書き続けるために、

  • 心理的に守られるようになるべき

  • 作品と自分との間に安全な距離を保てるようになるべき

だと考えていて、確かにそうあるべきだなぁと自分も共感した。

ここで、古代ギリシャとローマの話からヒントを得たとGilbertさんは話している。

geniusの語源

これもTwitterに書いてみた。

昔は、人間と創造性は切り離されて考えられており、気まぐれな精霊が降りてきたときに創造性が与えられると信じられてきた。

この考え方を今に取り戻してみればいいじゃないとGilbertさんは話しており、次に出す自分の作品が売れなくても、

「私一人の責任じゃないわよね?」

「できるだけのことはやったわよ!」

と、壁の方にいるかもしれない気まぐれな創造の精霊に語りかけることで、安全な距離を保つようになっているとのこと。

自分自身を責めないというのは、セルフコンパッションの考え方と同じだと思った。

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まとめ

ゲーム開発もクリエイティブな仕事なので、この考え方は適用できると思う。

同じゲームクリエイターや開発チームが作るゲームが毎回大ヒットすることを期待されてしまうと、ゲーム開発者の精神がどんどん病んでしまう。

先日読んだ「ORIGINALS」にも書いていたけど、創造性があると言われている偉大な人たちは最も多く失敗してきた人たちだった という話がとても勇気づけられる。

どの分野を見ても 独創的で最も偉大な人たちは 最も多く失敗している人たちです。

彼らは誰よりも多く挑戦するからです。

バッハ、ベートーベン、モーツァルトという クラシック音楽を代表する3人でさえ ものすごい数の楽曲を作って ようやく 数少ない傑作に たどり着いたのです。

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というわけでゴミでもどんどん作っていこう。